あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 お酒の年数

あるじは洋酒専門なので、日本酒・焼酎は分かりませんが、スコッチ・バーボンがお好きな方は気がついていらっしゃると思うのですが、多くのお酒には8年や10年・12年等の年数が表記されています。たとえばスコッチなら「マッカラン10年」、バーボンなら「ワイルドターキー8年」などです。
そこで誤解をされている方が「あるじの店」にもいらっしゃるので、この年数について簡単に説明しようと思います。
お酒のボトルに書かれているこれらの年数は8年熟成しましたとか、10年熟成しましたというものではありません。このボトルにある年数というのは、そのお酒が最低何年熟成させてあるかを表記しているのです。ですから「なんとか10年」と表記してあれば、ボトルの中身は最低10年熟成させた原酒を使っているということであって、10年以上熟成した原酒も使われているのです。そして同じ10年物であれば、どのボトルの中身も同じ味になるように10年以上熟成された原酒が複数使われているのです。
なので「なんとか10年」と表記してあるから単純に10年熟成してあるんだと思わずに、10年以上のいろんな原酒*1が混ぜてあると思ってください。
但し当然のごとく例外もあります。たとえば「マッカラン」であれば18年物はビンテージ(蒸留年)も表記してあるので、その年に蒸留したものだけで味を調えボトリングしているでしょうし、シングルカスクと表記してあるものなどは、完全に単一の樽からだけボトリングしていますから、この場合は表記してある年数がそのまま熟成年数を表していることになります。
以上年数の表記についてでした。まぁつまらない事ですが、良かったら覚えてやって下さい。

*1:シングルモルトの場合は同一蒸留所内原酒で、ブレンデットの場合はいろんな蒸留所の原酒になります。