あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ジョン・コーのウイスキー復活!?

barvirgo2013-10-01

スコッチウイスキーの起源は何時なんだろう?という話になると、記録としては1494年のスコットランド王室会計(財務)記録にある「修道士ジョン・コーに麦芽8ボルを与え、アクア・ヴィテ(acqua vitae)を造らしむ・・・」というのが現存する最古の記録なので、これがスコッチウイスキーの起源の1つとされています。
このジョン・コーの話はウイスキー好きの方なら1回ぐらいは聞いた事もあるかと思うのですが、さてこのジョン・コー、修道士でしたから当然修道院ウイスキーを造っていたと考えられています。
そしてその修道院はLindores Abbey(リンドーズ修道院)といい、スコットランドではthe spiritual home of whiskyとかBirthplace of Scotchと言われています。
スコッチウイスキー誕生の地ってところなんでしょうね。
しかし、このスコッチウイスキーにとって歴史的にも大事なリンドーズ修道院は1559年、スコットランド宗教改革の指導者ジョン・ノックスの命令により破壊され、現在は廃墟(写真)となっているそうです。
しかし、1913年にご先祖がリンドーズ修道院を所有する事になったAndrew McKenzie Smith(アンドリュー・マッケンジー・スミス)氏は、家族がリンドーズ修道院を管理して100年、この度500万ポンド(約8億円)を掛け、ここでウイスキーの蒸溜を再開させるプロジェクトを発表したのです。
そして2〜3年後には蒸溜を始め、4〜5年後にはリンドーズのウイスキーが店頭に並ぶよう、Historic Scotland(ヒストリック・スコットランド)の協力などを得ながら、更なる出資者も求めジョン・コーのウイスキー復活を目指すそうです。
なので、まだ発表されたばかりで本当に上手くいくのか分かりませんが、是非このプロジェクトには成功して頂き、スコッチの歴史的な地で造られたウイスキーというものを、何時かは飲んでみたいです。

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