あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ベンリアック、グレンドロナック&グレングラッサ・セミナー(3)

barvirgo2013-11-01

さて、ベンリアックの次はグレンドロナックです。
グレンドロナックの蒸溜所は、1826年にジェームス・アラーダイス氏によって東ハイランド、ハントリーの近くで創業というかウイスキーの製造免許を取得、ただ蒸溜所の建物自体は1771年に建てられていたそうです。
って言うのですから、たぶん1826年以前からウイスキー造りは行なっていたんでしょうね。
その後1830年スコットランドの詩人でもあり作家でもあった、サー・ウォルター・スコット氏がオーナーになられたそうです。
ドロナックには関係ありませんが、エジンバラに行くとニュータウンにスコット・モニュメントという立派な塔が建っています。
サー・ウォルター・スコット氏の偉業を讃えた記念碑ですが、詩や小説を書いていたのは知っていましたが、まさかウイスキー造りもされていたとは…、このセミナーを受けるまで知らなかったので、ちょっと次からスコット・モニュメントを眺める目が変わってしまいそうです。
で、話はドロナックに戻りますが、その後1920年にチャールズ・グラント氏(グレンフィディックを創業したウィリアム・グラント氏の息子)がオーナーになり、1960年にはウィリアム・ティーチャー&サンズ社、そして1986年にはアライド・ディスティラリーズ傘下へと移り、1996年休止したそうです。
そして2002年に再開したのですが、2005年にはペルノ・リカールの傘下に移り、それまで石炭直火で蒸溜をしていたのが、この年からスチーム蒸溜になったそうです。
これによって、現在でも直火蒸溜している蒸溜所はありますが、石炭を使った直火蒸溜を行なう蒸溜所というのはスコットランドに1つも無いということになってしまったそうです。
これは少し残念ですよね。
という訳で、現在石炭直火の蒸溜を行っているのは、世界でニッカの余市蒸溜所ただ一ヶ所だけでしょうね。
そして2008年、現在のオーナーであるベンリアック・ディスティラリーペルノ・リカールから蒸溜所を買い取り、操業を続けているそうです。
で、また長くなってしまったので、製造工程などについてはまた後日書きます。

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