あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Independent Bottlers Challenge (インデペンデント・ボトラーズ・チャレンジ) 2013 結果

barvirgo2013-12-11

ウイスキーマガジンが主催しているコンペティションの1つにインデペンデント・ボトラーズ・チャレンジというのがあります。
インデペンデント・ボトラー(独立瓶詰業者)がリリースするウイスキーコンペティションですが、独立瓶詰業者って何という方もいらっしゃると思うので簡単に説明すると、世界中の色んな蒸溜所から原酒を樽買いし、熟成期間や熟成方法、加水率等を考慮してボトリングし、自社のラベルを貼って販売している会社です。
ただ単にボトラーと呼ぶ事もあります。
そしてこのインデペンデント・ボトラーズ・チャレンジはウイスキーマガジンが主催しているで、スコッチを中心としたウイスキーコンペティションとなっています。
で、あるじが思うに、あるじがこの業界に入った頃に比べるとボトラーの数も増え、ただボトラーがリリースするのに任せていると、必ずしもコストパフォーマンスに優れたウイスキーがリリースされるとは限らなくなってきて、各ボトラーがより良い物をリリースするよう行われるようになったのが、このコンペティションのようです。
とはいえ、ボトラーがリリースするウイスキーを全てテイスティングは出来ないので、各カテゴリー(キャンベルタウン、ハイランド、アイランズ、アイラ、ローランド、スペイサイド、グレーン、ノンスコッチ)毎に3つの年代(12年以下、13年〜20年、21年以上)とノンエイジのウイスキーを各社1本ずつ出品してもらい、それを17人の審査員がブラインドでテイスティングし、それぞれで金・銀・銅賞を決め、そしてそのカテゴリーで優秀なボトラーにカテゴリートロフィーが与えられ、またトータルで高い得点を得たボトラーをINDEPENDENT BOTTLER OF THE YEARと決めているそうです。
なので各ボトラーは、各カテゴリーで最大4本しか出品出来ないため、自信のあるウイスキーを各部門に出品しているようです。
と、前ふりが長くなってしまいましたので、ここでは各カテゴリーの年代別金賞のみを紹介します。

  • キャンベルタウン

ノンエイジ:ザット・ブティック‐y. スプリングバンク(マスター・オブ・モルト)
12年以下:スプリングバンク2000(マスター・オブ・モルト)
13〜20年:グレンスコシア1992(モルツ・オブ・スコットランド)
21年以上:グレンスコシア1991(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)

  • ハイランド

ノンエイジ:ザット・ブティックーy. オスロスク(マスター・オブ・モルト)
12年以下:オールドプルトニー2006(モルツ・オブ・スコットランド)
13〜20年:クライヌリッシュ16年/1997シングルカスク(マスター・オブ・モルト)
21年以上:グレンゴイン1972(モルツ・オブ・スコットランド)

ノンエイジ:プロヴェナンス・タリスカー・ヤング&フェイスティー(ダグラスレイン)
12年以下:4.170(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
13〜20年:アイル・オブ・ジュラ1993(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)
21年以上:ハイランドパーク1990(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)

  • アイラ

ノンエイジ:ザット・ブティックーy.カリラ(マスター・オブ・モルト)
12年以下:ポートチャーロット2001(モルツ・オブ・スコットランド)
13〜20年:ボウモア1995(モルツ・オブ・スコットランド)
21年以上:ディメンションズ・ブナハーブン1979(ダンカンテイラー)

  • ローランド

ノンエイジ:ザット・ブティックーy.オーヘントッシャン(マスター・オブ・モルト)
12年以下:5.35(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
13〜20年:オーヘントッシャン1998(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)
21年以上:50.49(スコッチモルトウイスキーソサエティ)

  • スペイサイド

ノンエイジ:ザット・ブティックーy.グレンマレイ(マスター・オブ・モルト)
12年以下:1836グレンファークラス2001(モルツ・オブ・スコットランド)
13〜20年:オルトモア(ザ・ゴールデンカスク)
21年以上:グレングラント(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)

  • グレーン

ノンエイジ:該当無し
12年以下:G91(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
13〜20年:G5.5(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
21年以上:キャメロンブリッジ1978(ウイスキーズ・オブ・スコットランド)

  • ノンスコッチ

12年以下:リリース・ザ・ビースト(ハートウッド)
13〜20年:124.3(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
21年以上:116.17(スコッチモルトウイスキーソサエティ)
以上が各カテゴリーの金賞です。
それで、それ以外の詳しい結果を知りたい方は、こちらをクリックして下さい。
今年の結果全てが見られます。
また全体を通してのインデペンデント・ボトラー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは、ドイツのボトラーであるモルツ・オブ・スコットランドでした。
このボトラーは結構新しいボトラーなので、それがスコットランドボトラーを凌いで選ばれたのは結構すごいなとあるじ思いました。
そして今回受賞したウイスキーを飲める確率は高くないのですが、こうしてみると上位を占めるボトラーが分かるので、皆さんがオフィシャルではなくボトラーズ物のウイスキーを選ぶ時の参考になればと思います。

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