あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

鹿児島蒸溜所巡り ~6~

f:id:barvirgo:20201102130927j:plain:right:w380さて、本坊酒造マルス津貫蒸溜所の見学です。
まずは受付けを済ませ、津貫蒸溜所のシンボルタワーでもある旧蒸溜塔に向かいます。
といっても受付けの隣りですが、この中には1956年(昭和31年)に設置、1970年代前半まで稼動していた連続式蒸留機、スーパーアロスパス式精製酒精蒸留装置が残されていて、上部まではハッキリとは見られないのですが、それでも凄い蒸留機を使って焼酎を造っていたのが窺い知れ、本坊酒造って凄い焼酎メーカーなんだということに気が付きました。
f:id:barvirgo:20201102124526j:plain:left:w270f:id:barvirgo:20201102124109j:plain:right:w270最近は比較的コンパクトな連続式蒸留機を見る機会が多かったので、その迫力には本当にビックリしたのと、ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所にあるカフェ式連続蒸溜機を見た時の事も思い出しました。
そして旧蒸溜塔内には本坊家についてや本坊酒造の歴史についてのパネル、また1969年から1984年まで使用していた容量500リットルという小型のポットスティルなども展示されていました。
f:id:barvirgo:20201102124732j:plain:left:w330で、これらを見た後は現在稼動しているウイスキー蒸溜塔へ移動、ウイスキー蒸溜塔内に入ると正面に幾つかの蒸溜設備が見えますが、まずは入ってすぐ左の壁に掲げてある岩井喜一郎氏に関するパネルがあるのでそれを読ませて頂きました。
岩井喜一郎氏といえば大阪の摂津酒造にいらっしゃって、日本のウイスキーの父と呼ばれるニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝氏がスコットランドで学んだウイスキー造りについて記した通称「竹鶴ノート」を受け取った方で、このノートが基で本坊酒造ウイスキー造りが始まったといっても過言じゃないと思っていたので、岩井氏のお嬢様が本坊家に嫁いだというのは知っていましたが、その辺の詳しいことも知りたいと思い、このパネルは読ませて頂きました。
蒸溜所を見学する時、あまり細かい数字まで気にすることはないと思いますが、歴史的背景などは知るようにすると、その蒸溜所のお酒(あるじ的にはウイスキー)を後々飲む時に役に立つというか蒸溜所の想いなどがお酒から感じられ、そのお酒がより美味しく感じられるような気があるじはするんですよね~・・・
という訳で、本坊酒造ウイスキー造りに対する想いというのは知ってはいましたがより理解を深め、いざ蒸溜塔内の見学本番です。が今日はここまで、この続きはまた後日・・・