あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Poitín

barvirgo2011-12-07

今日も昨日に続いてアイルランドのお酒の話しです。
但し、ウイスキーではありません。
アイルランドウイスキーが誕生する(1000年以上)前に飲まれていた蒸留酒が復活したという話です。
そのお酒の名前が今日のタイトル「Poitín」です。
造ったのはボトルにお酒の名前より大きい文字で表記してあるのでお分かりでしょうが、クーリー蒸留所です。
そして酒名の「Poitín」は、ポット(釜とか鍋)という意味のアイルランドの言葉「POTA」から来ているそうです。
これは、このお酒が小さなポットスティル(蒸留釜)を使って造られていたことから来ているそうです。
で、昔は大麦も使っていたそうですが、ジャガイモも原料として使われていたそうです。
そして昔のお酒ですからもちろん樽で熟成させることもなく、蒸留したものをそのまま加水もしないで、且つ違法に製造する者ばかりだったので、粗悪な物が多く永い間このお酒は「悪魔の酒」と呼ばれていたそうです。
とはいえ、このお酒がアイルランドの伝統的なお酒であるという事に変わりなく、クーリー蒸留所が昔の製法を残しつつ高い品質のお酒としてリリースする事にしたのだそうです。
で、どんなお酒かというと、原料は大麦でモルト化(発芽)した物としない物の両方使い、小さいポットスティルで3回蒸留し、熟成はさせず加水もせず、アルコール度数65%でボトリングしているそうです。
まっ!日本でいえば強い麦焼酎ってとこですね。
ただ、今回はファーストリリースで1回の生産量も少なく1,800本の発売で、且つ売っている場所も限られているので入手するのは難しいかもしれませんが、クーリーとしてはナショナルドリンクとして今後海外でも発売したいようなので、いずれ日本でも発売される時が来るかもしれませんね。
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