あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Independent Bottlers Challenge  2012(インデペンデント・ボトラーズ・チャレンジ 2012)

barvirgo2012-09-09

インデペンデント・ボトラー(独立瓶詰業者)がリリースするスコッチウイスキーコンペティションの結果が発表されました。
独立瓶詰業者と日本語で書いても分からない方もいらっしゃると思うので簡単に説明すると、ウイスキーを造っている蒸留所が自ら販売しているウイスキーではなく、色んな蒸留所からウイスキーを樽買いし、自社のラベルを貼って販売しているのがインデペンデント・ボトラーで、ただボトラーと呼ぶ事もあります。
なので、よく蒸留所が自らリリースしている物をオフィシャル物と呼び、インデペンデント・ボトラーがリリースしている物をボトラーズ物と呼んでいます。
そして、そのインデペンデント・ボトラー各社がリリースしているウイスキーをブラインドでテイスティングし、勝者を決めるのがインデペンデント・ボトラーズ・チャレンジです。
そしてあるじがこの業界に入った頃に比べるとボトラーの数も増え、ただボトラーがリリースするのに任せていると、必ずしもコストパフォーマンスに優れたウイスキーがリリースされるとは限らなくなってきて、各ボトラーがより良い物をリリースするよう行われるようになったのが、このコンペティションのようです。
とはいえ、ボトラーがリリースするウイスキーを全てテイスティングは出来ないので、各カテゴリー(キャンベルタウン、ハイランド、アイランズ、アイラ、ローランド、スペイサイド、グレーン)毎に3つの年代(12年以下、13年〜20年、21年以上)のウイスキーを各社1本ずつ出品し、それを17人の審査員がブラインドでテイスティングし、それぞれで金・銀・銅賞を決め、そしてそのカテゴリーで優秀なボトラーにカテゴリートロフィーが与えられ、またトータルで高い得点を得たボトラーをINDEPENDENT BOTTLER OF THE YEARと決めているそうです。
まっ!そんな訳で各ボトラーは、各カテゴリーで最大3本しか出品できない為、自信のあるウイスキーをこのコンペに出しているようです。
と、前ふりが長くなってしまったので、ここでは各カテゴリーの年代別金賞のみを紹介します。
それでそれ以外の詳しい結果を知りたい方は、こちらをクリックして下さい。今年の全ての結果が見られます。
キャンベルタウン

  • 12年以下・・・グレンスコシア12年−William Cadenhead(ウィリアム・ケーデンヘッド)
  • 13〜20年・・・ロングロウ13年−William Cadenhead
  • 21年以上・・・スコッツセレクション・グレンスコシア1991−Speyside Distillers(スペイサイド・ディスティラーズ)

ハイランド

  • 12年以下・・・グレンオード1999−Malts of Scotland(モルツ・オブ・スコットランド)
  • 13〜20年・・・グレンゴイン1998−Malts of Scotland
  • 21年以上・・・ゴールデンカスク・ボトリング・マクダフ31年ーCumbrae Supply Company

アイランズ

  • 12年以下・・・ウイスキーズ・オブ・スコットランド・アイル・オブ・アラン1999−Single Malts Ltd(シングルモルツ・リミテッド)
  • 13〜20年・・・4.157 Buttercup Meadows & Heather Moor BurnーScotch Malt Whisky Society(スコッチ・モルトウイスキーソサエティ)
  • 21年以上・・・スコッツ・セレクション・ハイランドパーク1989−Speyside Distillers

アイラ

ローランド

  • 12年以下・・・オーヘントッシャン1999−Malts of Scotland
  • 13〜20年・・・ロイヤルブラックラ19年−William Cadenhead
  • 21年以上・・・Mackillop's Choice Linlithgow October 1982(マッキロップス・チョイス・リンリスゴー・オクトーバー1982)−Angus Dundee(アンガス・ダンディー)

スペイサイド

  • 12年以下・・・マクダフ2000−Berry Bros. & Rudd(ベリーブロス&ラッド)
  • 13〜20年・・・マッキロップス・チョイス・オスロスク1992−Angus Dundee
  • 21年以上・・・スコッツ・セレクション・アベラワー1987−Speyside Distillers

グレーン

以上が金賞受賞のウイスキーです。
上記だけだと日本で飲めるか微妙ですが、銀賞・銅賞合わせると日本でも飲めるウイスキーもあったりしますので、どこのボトラーのどのウイスキーかチェックしたり、全体として評価の高いボトラーをチェックし、日本に入ってきているボトラーも多いので、それらのウイスキーを買うときの参考にしてください。
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