あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Ardnamurchan Distillery(アードナマーチャン蒸溜所)

barvirgo2014-05-24

と呼ぶのだと思いますが、ついにウイスキー造りが始まるそうです。
今までにも何度か紹介してきたインデペンデントボトラーのアデルフィが建てていた蒸溜所、それがアードナマーチャン蒸溜所で、建屋が完成したのかその概要が発表されました。
蒸溜所の規模としては年間で50万リッターのアルコールが生産出来るそうです。
蒸溜所のマネージャーはGraeme Bowie(グレアム・ボウイ)氏、前職はバルブレア蒸溜所のアシスタントマネージャーを6年、その前がバルメナック蒸溜所で6年、そしてその前にグレングラント蒸溜所で16年の経験を積んできた方だそうです。
そしてアードナマーチャン蒸溜所では、ピーテッドとノンピーテッドのウイスキーをほぼ半々で生産するそうです。
しかし、最低8年間はリリースしないそうです。
にも拘らず、お金の為にジンなど他のスピリッツを造ったりする事もしないそうです。
ウイスキーを発売するまでは蒸溜所見学や、親会社のアデルフィのリリースする他の蒸溜所のウイスキーで凌ぐそうです。
但し、蒸溜所見学が出来るといっても、この蒸溜所はかなり辺鄙な場所に出来たので、見学に行くのが大変だとあるじ的に思ってしまうんですよね・・・
なんて話が逸れましたが、ここは製造に関してもある程度公表してくれています。
先ずモルトミルはAlan Ruddock AR2000といって、秩父蒸溜所で使っているものと同じタイプを使用するそうです。
そしてマッシュタンは2トンのセミロイターマッシュタンで、バイオマスを熱源にしているものだそうです。
でマッシングは3回、1回目は65℃のお湯を6,500リッター、2回目が82℃を4,000リッター、そして3回目が90℃を6,500リッター使用するそうです。
そして当初は週1〜2回、そして安定してきたら週6回のマッシングを行なうそうです。
そして醗酵行程は、木製のウォッシュバックが4槽、これが変わっていて元コニャック樽だった物を作り直したものだそうです。
それとフォーサイス社製のステンレスウォッシュバックも3槽あるそうです。
で、醗酵時間が短くて55時間、長い場合は88〜90時間を想定しているそうです。
そしてポットスティルは2基、ふぉーさいすしゃせいで初溜釜が10,000リッター、再溜釜が6,000リッターのサイズだそうです。
因みにラインアームの角度がマイナス15℃だそうです。
なので少しヘビータイプのウイスキーを目指しているんでしょうかね?
後ウェアハウスはスコットランド伝統的なダンネージ式、3段まで積んでおよそ6,500樽が収納出来るそうです。
と、だいたいこのような蒸溜所になるそうですが、プライベート・カスク・オーナーシップというのも設け、原酒の樽予約販売も行なうそうです。
これは購入希望者がピーテッドかアンピーテッドの原酒を選ぶ事が出来、そして樽もバーボン樽かシェリー樽どちらに詰めるか選べるそうです。
それで価格がバーボン樽を選ぶと1,750ポンド(約30万円)、シェリー樽だと5,000ポンド(90万円弱)程度を予定しているそうです。
この原酒のタイプと樽のタイプを選べるというのはちょっと魅力的ですよね。
なので日本からでも買えるのか?それも気になるところです。
まっ、以上がだいたい今回アードナマーチャン蒸溜所がオープンに当たって公表した内容ですが、ウイスキーが飲めるのはだいぶ先ではあっても、なんか楽しみな気にはなったあるじなのでした。
そうそう、それと近日中にホームページもオープンするそうです。

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