あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 流行り廃りが早いのか・・・

barvirgo2015-06-24

昨年スコッチウイスキーの売上げが急激に落ちた事は「小言」でも何度か取り上げましたが、今度はバーボンを含むアメリカのウイスキーの輸出に翳りが見えはじめました。
というのも、今年の第1四半期のアメリカのウイスキーとバーボンの輸出額・輸出量をDistilled Spirits Council of the United States(Discus)が発表したのですが、なんと好調だと思っていたアメリカン&バーボンウイスキーの輸出額と輸出量は金額ベースでマイナス9.1%、数量では5.5%落ちていたのです。
まだ第1四半期とはいえ、ちょっとビックリな数字ですよね。
要因は色々考えられるようですが、思うに飲まれるようになったお酒の種類の増加がその原因の1つなんじゃないかとあるじなんかは思うのです。
例えば今回のDiscusの発表ではフレーバードウイスキーは凄く数字を伸ばしているというのです。
額で言うと34%、量で言うと何と92.6%も伸びているそうです。
結構な数字ですよね。
それ以外にも、そんなお酒がと思ったのがアメリカンブランデーです。
アメリカでブランデーが造られていてもおかしくはありませんが、今までアメリカのブランデーってあまりイメージが無かったのでこれもビックリしたのですが、この第1四半期の輸出量は64%も伸びたんだそうです。
おそらく前年の数字が小さいから伸び率も大きいのだと思いますが、これもアメリカン&バーボンから数字を奪っている1つの要因にはなっていると思うのです。
それとラムにジンの輸出も好調だそうです。
なので国際マーケットではウイスキー以外のお酒が今まで以上に飲まれるようになってきているのかもしれません。
因みにウオツカの輸出量も落ちてきているそうです。
アメリカではウイスキーブームの前にプレミアムウオツカブームがあり、それもそんな昔の話ではないのになんだか凄く昔話のような気がしてしまいます。
何かちょっとした事で、皆さんの飲むお酒がガラッと変わってしまう事が増えているんでしょうね。
昨年から今年に掛けての「マッサン」ブームもそうです。
今じゃニッカのウイスキーを手に入れるのにも一苦労しますが、もしかしたら来年には幾らでも買えるなんて事になっているかもしれませんしね。
なんて考えると流行ってやっぱり怖いです。
お酒は楽しい飲み物です。
流行り物を飲むのも悪くはないと思っています。
ただ皆さんも自分が本当に好きな物は何か時には立ち止まって考え、本当に好きなお酒が市場から消えないよう飲み続けて頂けると良いのかなと思います。
てな訳で、あるじ的には何時までも皆さんにウイスキーの良さを語っていくバーテンダーでいようと改めて決心したしだいです。
流行り物を飲む事もあるけど流されないよ〜・・・

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