あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 グレンフィディックのセミナー その1

barvirgo2016-01-28

に昨日行って来ました。
よく知っているつもりのウイスキーでも、必ずこうしたセミナーに参加すると新たな発見があるので、また何かグレンフィディックでも新しい情報を入手出来るのではないかと参加しました。
お陰様で本当に新たな発見などありました。
なのでそんな点を含めここでセミナーで聞いてきた話を簡単に紹介させて頂きます。
因みに今回のセミナーには、スコットランドからグレンフィディックモルトマスターでありマスターブレンダーのブライアン・キンズマン氏が日本に初めてお見えになってくれて色々とグレンフィディックについて話をしてくれました。
そこで、先ず最初はグレンフィディックの歴史やこだわりを簡単に説明するショートビデオを見せてもらいます。
これは実際に蒸溜所を訪れると見せてもらえるビデオと一緒で、今回説明はありませんでしたが、リドリー・スコットという結構有名な映画監督が撮った映像なのです。
ここでグレンフィディックは1887年のクリスマスの日に初めて蒸溜を行なった話や、蒸留所建設には7人の息子さんと2人の娘さんの協力があったこと、ロビーデューの泉を仕込み水に選び今も周りの土地を購入し泉を維持していること、今でも家族経営であること、スタッフの多くが30年40年勤めていることなどなど紹介されます。
それからブライアン・キンズマン氏の話に移り、氏の経歴、家族経営なのでウイスキー造りがやり易い環境だという話を聞き、ヴァーチャルツアーという映像でグレンフィディック蒸溜所の製造工程を実写映像交えて紹介してもらいました。
で、製造工程でのポイントになるのは、グレンフィディック蒸溜所は1年365日24時間フル稼働だという事と、醗酵時間が80時間と長めであるという事、ポットスティルは創業当時と変わらない小さいスティルを使用している事、直火蒸溜に拘っている事、再溜釜はバルジ型とランタンヘッド型を使っている事、そして自社でクーパレッジ(樽工場)を持ち樽職人が居る事などだそうです。
それと熟成にも拘りがあり、先ず現在貯蔵庫が敷地内に47在るという事、熟成樽が約80万樽ある事、そして熟成の最終工程でマリーングタンクという2,000Lの樽で約3ヶ月ほどヴァッティングした原酒を馴染ませる行程がある事だそうです。
そしてマリーングに関しては確かに他の蒸溜所でも行なっているのでしょうが、その貯蔵庫が敷地内に在り且つ木製のマリーングタンクなのは、他では見た事が無いので相当珍しい事だとあるじも思いました。
と、だいたいここまでが製造工程の拘りで、この後試飲しながらそれぞれのシングルモルトウイスキーについての拘りなど聞いたので、それはまた後日書きたいと思います。

にほんブログ村