あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Gartbreck Distillery(ガートブレーク蒸溜所)

barvirgo2017-06-22

スコットランドアイラ島、当初の予定ではとっくに操業を始めていたはずで、アイラ島9番目のモルトウイスキー蒸溜所となる筈だったのがガートブレーク蒸溜所です。
あるじが初めてガートブレーク蒸溜所がアイラ島に出来るらしいと聞いたのが2013年の秋、2015年の春にはオープン、それが秋になり2016年になりと先延ばしになり、昨年あるじが現地を見に行ったところ、そこには蒸溜所オープン予定の看板と、ガートブレークが農場時代に農場主が住んでいたであろう家が1軒ポッツンと建っているだけの状態でした。
なのでこれは本当に新しい蒸溜所が出来るのだろうか?不安にも思っていたんですが、スコットランドではよくある事、2〜3年遅れるなんてよくある事だからと思うようにしていたんですが・・・
昨日現地から入ったニュースではガートブレーク蒸溜所が誕生する可能性はほぼ無くなってしまったそうです。
これは蒸溜所を建設する農場の土地・建物自体は確保していたようですが、新しい蒸溜所のオーナーになるはずだったJean Donnay(ジャン・ドネイ)氏、駐車場や貯蔵庫の為に取得しようと思っていた周りの土地までは確保出来ず、今回土地の確保を断念すると発表したからです。
となるとガートブレーク蒸溜所の建設予定地、場所が場所なので貯蔵庫が離れるとそれはそれで大変だろうし、見学客を呼んで収入を得ようとも考えていたそうなので、駐車場が小さいと見学客も呼べませんからこれも相当経営的には厳しさを感じたのかもしれませんね。
それと今回のニュースが特に現地で話題になっているのは、実はガートブレークの周りの土地を所有しているのがハンターレインだからなのです。
ハンターレインは現在アイラ島の北東部にArdnahoe distillery(アードナホー蒸溜所)を建設中で、ガートブレークが新蒸溜所のライバルになるから土地を売らないんじゃないか?なんて話しになっていたりするそうです。
まあこれはお互いにそうじゃないとコメントを出しているので状況的に出てきた噂なんでしょうが、こういう噂も怖いものです。
時々噂だけが広まってしまったりしますからね。
というような訳で凄く残念なのですがジャン・ドネイ氏、自身の事業も忙しいそうでガートブレーク蒸溜所に関しては・・・
ゼロではないんでしょうが厳しいと言わざるを得ないのが現状のようです。
あ〜残念!
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