あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

グレンフィディックは

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2016年1月以来約3年ぶりのセミナーでした。
あるじもスペイサイドの蒸溜所を全て訪れたわけではないですが、今スペイサイドで一番好きな蒸溜所は何処かと聞かれればグレンフィディックと答えられるぐらい好きな蒸溜所なので、また今まで知らなかった話など新たに得られるものがないか?と参加させて頂きました。
f:id:barvirgo:20190308143956j:plain:left:w350で、今回のセミナーはどちらかというと造りに関してというよりはグレンフィディックの歴史やこういうスタッフに支えられて造られているんだという話が中心で、造りに関しては本当に簡単な説明、そしてその後のテイスティングというセミナーでした。
まあ蒸溜所の歴史は調べれば簡単に分かると思うのでここでもそれほど触れませんが、個人的に縁を感じたのはシングルモルトウイスキー(当時はストレートモルト)を海外で売り始めたのがあるじが生まれた1963年で、スコットランド初の蒸溜所ビジターセンターを設けたのが1969年であるじのヨメが生まれた年だったからです。
なんてこうした縁は探せば他にも幾つもあるのかもしれませんが、ビジターセンター設立が1969年というのは知らなかったのでなんとなくちょっと嬉しかったです。
で、先にも書きましたが造りについての説明は少なかったのですが、前回のセミナー時は醗酵の時間を約80時間と言っていたのが、今回は3日間約72時間と変わっていました。
ただこれは気温・湿度など気候にも左右されるところがあるので、本当に変更されたのか説明しやすい3日にしたのかは微妙だなと思いました。
それとマッシング、糖化工程ですが3回に分けてお湯を投入するのは他の蒸溜所でもよく聞くのですがその温度、特に3回目が81度と他の蒸溜所に比べかなり低めの設定になっているにちょっとビックリしました。
因みに1回目は63度、2回目は75度だそうです。
まあ3回目のお湯は他の蒸溜所同様次のマッシングの1回目に使うといっていたので、1年365日休まず稼動している蒸溜所だからマッシュタン2基ありますし、次から次へと行なうためお湯の温度がそれほど下がらないうちに次のマッシングに使えるのかもしれませんね。
そしてソレラバット、通常見学した時に大きなソレラバット2槽を見せてもらえるのですが、なんと全部で99槽あるそうです。
で、あんなに大きなものが99もあるのかと思って聞いたら、なんと並びにある小さな(普通の大きさの)樽もみなソレラバットなのだそうです。
なのでこれは次回グレンフィディック蒸溜所へ行った時に確認したいと思いました。
それとグレンフィディック蒸溜所は現在スティルハウス(蒸溜棟)が2棟で蒸溜器が初溜・再溜合わせて28基ですが、今年中に新しい蒸溜棟が完成し、新たに20基のポットスティル(蒸溜器)が設置されるのだそうです。
なので48基、凄い規模の蒸溜所になります。
また蒸溜は初溜はスチームを使った間接蒸溜で再溜は半分がスチーム、半分は今でも直火(ガス)蒸溜で行なわれているそうです。
このあたりも正確なところが分からなかったので今回のセミナーは参加して良かったなと思いました。
という訳であまり為になる話か分かりませんが、今回のグレンフィディックセミナーで聞いてきた話からあるじが気になった点など書かせて頂きました。