あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ノーザンハイランド、オークニーそしてスペイサイド −4−

barvirgo2011-10-07

昨日の続きです。
昨日は、バルブレア蒸留所ではピーティーウイスキーの生産も始め、10年後にリリースする予定だというところまで書きました。
で、その後蒸留所を見学しながら聞いた話と写真を今日は紹介します。
バルブレアで面白いと思ったのは、ウイスキー造りの最初の工程であるミリング、モルトを粉砕しグリストという状態にするのですが、通常ハスク、グリッツ(ここではミドルと言っていました)、フラワーの割合が2:7:1と説明を受けるのですが、ここではその割合が細かく、22%、68%、10%だった点です。
2:7:1で構わないと思うのに、細かいですよね〜・・・
そしてウォッシュバック(醗酵槽)はオレゴンパイン、木に住みつくバクテリアが 大事だと仰っていました。
で、醗酵して出来るビアーは7.5%、これを1回目の蒸留で25%、そして2回目の蒸留で樽詰めに回すミドルカットは73%〜60%だそうです。
左:ポットスティル    中:スピリットセーフ   右:コンデンサ


また現在冷却は写真のコンデンサーを使っているそうですが、以前はワームタブを使っていたそうです。
そしてこれには理由があるそうで、同じ冷やすのでもやはりコンデンサーとワームタブでは酒質に違いが出るらしく、ワームタブだと酒質が重く、コンデンサーだと 軽い酒質に仕上がるそうです。
だから現在は酒質の軽いウイスキーを造ろうとしているのでしょうね。
左:ウェアハウス(貯蔵庫)の扉    中・右:ウェアハウス内、熟成中の樽

左:蒸留所にあった鐘        中:テイスティングに臨むモエモエ    右:ジョン・マクドナルド氏
そしてウェアハウス内を見学させて頂いた後にバルブレアを3種類テイスティングさせて貰い、バルブレア蒸留所の見学を終えました。
またバルブレアのロゴはピクト文字を基にデザインされているのですが、蒸留所を直ぐ近くに、そのピクト文字が描かれたピクトストーンがあるんですよね。
ピクト人はゲール民族がスコットランドに入ってくる前に住んでいたといわれる先住民族なのですが、殆どその記録も無く、これらピクトストーンに描かれているのも、何を表しているのかちゃんとは分かっていないそうです。
で、こんなピクトストーンとか見ると、凄く歴史というか時代の流れを感じちゃいました。
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