あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

スコットランド蒸溜所ツアー 2019 秋 〜7〜

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グレンアラヒー蒸溜所見学!
11/21(木)午後3時近く、当初の予定通りグレンアラヒー蒸溜所の見学がスタートしました。
因みにグレンアラヒー蒸溜所、前回も書きましたが2年前までペルノ・リカール傘下の蒸溜所で基本ブレンデッドウイスキーの原酒を造る蒸溜所だったので蒸溜所の見学は行なわれていませんでした。
現在のオーナーになり正式には今年の5月から見学が出来るようになった蒸溜所なので、皆さんもスペイサイドを訪れ蒸溜所巡りをする際はこのグレンアラヒーも見学する候補に是非入れてみてください。
蒸溜所見学のツアーは2種類で、見学出来る日やツアー内容及び申し込みはこちらから出来るので宜しければチェックしてみて下さい。
というわけであるじ達はThe Wee Allachie Tour 、約1時間の見学と3杯のシングルモルトウイスキーが飲めるコースに参加しました。
先ずは小さなヴィジターセンターで受付けを済ませ蒸溜所に移動します。
グレンアラヒーも原料のモルト仕入れているので製造はミリング(麦芽粉砕)からです。
ここでもミルマシーンはポーティアス製、そしてグリスト(粉砕麦芽)の比率がとても細かく一般的な2:7:1(ハスク:グリッツ:フラワー)ではなく、12:77.5:10.5みたいな事を言っていました。
グリストの粉砕比率は多くの蒸溜所で誤差もあるので2:7:1と説明しているのにここまで細かく数字を出されると感心させられます。
そしてマッシング(糖化)も、お湯の投入が4回でした。
これは現在の体制になってから4回なのか?ペルノ・リカール時代からそうなのか?難しい英語は分からないので聞く事は出来ませんでしたが、現在のオーナーがベンリアックをやっていた時ベンリアックも4回だったので、もしかすると現在の体制になってから4回にしたんじゃないかな~なんてあるじは思ったりしました。
で投入するお湯の温度ですが、1回目が65.5度、2回目が82度、3回目が90度、4回目が99.5度と後半2回はかなり熱いお湯を投入しているのが分かりました。
そして1回目と2回目のお湯で取った麦汁がウォッシュバックに移され発酵の工程に入り、3回目と4回目のお湯は次のマッシングの際の1回目のお湯として使われるそうです。
で発酵、ウォッシュバック(発酵槽)はステンレス製を使っているので酵母だけで発酵が行われている筈なんですが、なんと発酵の時間が約163時間、ほぼほぼ1週間かけているそうです。
短いところだと48時間2日程度、木桶発酵を採用しているところだって4日程度というところが多い中ほぼ1週間ですからこれは相当こだわったイースト(酵母)を使っているんでしょうね。
それで取れるウォッシュ(もろみ)のアルコール度数は約9.5%なのだそうです。

~続く~