あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

スコットランド蒸溜所ツアー 2019 秋 〜8〜

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グレンアラヒー蒸溜所見学
さて約163時間かけて得た9.5%のウォッシュをストレートヘッドのウォッシュスティル(初溜釜)に貼り込みます。
そして1回目の蒸溜で得た約23%のローワインを前回の蒸留で取り除いたヘッドとテールと合わせ、ランタンヘッドのスピリットスティル(再溜釜)に入れて2回目の蒸溜を行ない、メモするのを忘れてしまったので何%で取り出しているのか忘れてしまったのですが、樽詰めに回すアルコール度数はあるじの聞き間違えでなければ62.5%なんだそうです。
f:id:barvirgo:20191121145127j:plain:leftで、ここまでの糖化・発酵・蒸溜の作業はコンピューター管理されていて、製造はなんとワンオペ・基本1人だけで行なっているんだそうです。
写真には2台のPCですが隣にも2台PCがあり、このPCのある場所で管理・作業をしているそうです。
もちろんコンピューター管理された蒸溜所は他にもたくさんありますが、ここまでコンピューターでの作業を見せてくれて説明してくれた蒸溜所はほとんど無く、例えばニッカの宮城峡蒸溜所では見学コース上にコンピューター制御室がありますが、窓越しでコンピューターの画面など遠くてほぼ見えないのに写真撮影禁止なのを考えると、ここまで見せてくれて写真撮影もOKなのは凄いなと思いました。
f:id:barvirgo:20191121152516j:plain:left:w390そして製造工程を見学した後は蒸溜所到着時に見えたウェアハウス(貯蔵庫)へ!
通路を挟んで両側にラックがあり、そこに樽が収まっている様子はやはり迫力があります。
これが16棟あり、現在は約10万樽が眠っているそうです。
現オーナーがこの蒸溜所を買った時は4万樽の在庫が眠っていたと聞いていたので、この2年で思っていた以上に増えているが分かりました。
そして1つのウェアハウスを通り抜けフィリングステーション(樽詰め所)で樽詰めの話を聞き、その後にお楽しみのテイスティング(あるじは小瓶に入れて貰って帰る)させて頂き、ショップにはテイスティングでも飲ませてもらったCHINQUAPIN BARREL(沈下パンというオーク材のバーボン樽)が置いてあり、その樽から自分でボトルに詰めて買って帰る事が出来るハンドフィルボトルがあったので、それを買ってグレンアラヒー蒸溜所の見学を終えました。

~続く~