あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 秩父蒸留所探訪記(2)

barvirgo2008-12-16

え〜昨日は秩父蒸留所に行くまでの話を書いたので、今日は蒸留所に着いてからの事を書きたいと思います。
まずタクシーが蒸留所へ着くと、木の香りが新しいゲスト ハウスから肥土氏が出てきて迎えてくれました。
聞くところによると、このゲストハウスは今年の6月に出来たばかりで、蒸留所が出来た時に無かったそうです。
そして蒸留所を見学する前に、このゲストハウスでウイスキーの造り方や、秩父蒸留所(ベンチャーウイスキー)のウイスキー造りに関する考え方などを教えて 頂きました。



これはスライドを見せて頂きながらウイスキー造りについて伺ったので、その時のスライドなんですが、ウイスキーの造り方はもちろん大麦をモルト(麦芽)にする 理由等もちゃんと説明してくれて、とても分かりやすかったです。


今度の6枚は、ベンチャーウイスキーでは大麦ではなくモルトにしてもらってから輸入しているそうで、その英国に在るクリスプというモルトスター(モルティング 工場)に肥土氏らが行って、そこで実際にフロアモルティングをして来た時の写真等ですね。

この3枚はマッシング(糖化)についてのスライドです。

そしてこの3枚が発酵についてのスライドですね。

で、蒸留についてのスライド、2回目のミドルカットについてなども説明してくれたのですが、秩父蒸留所では大きな蒸留所と違い何時間、何パーセントと正確に カットするポイントを決めるのではなく、スタッフの感性でカットするポイントを決めるので時間やアルコールのパーセントに幅があるそうです。



最後、樽についてですね。
埼玉の羽生にまだクーパー(樽職人)がいらっしゃると言うのには、ちょっとビックリしました。
それで、この説明を聞いていて一番驚いたのは、秩父蒸留所では1回の仕込みで2,000リットルをチャージするそうなのですが、それで取り出せるニューポットがだいたい210リットルだという事ですね。
仕込んだ量の約10%しか取らないなんて・・・、ビックリしちゃいますよね。
自分が知る限りどこの蒸留所よりもハート(ニューポット)部分が少なくて、大丈夫なのかなぁ?と心配になっちゃうぐらいですね。
本来なら小さい蒸留所なだけに、もっとハートの部分を多くした方がいいんじゃないかと思うのですが、逆に小さい分とことん拘りたいのかなぁとも感じられました。
っと、今日も長くなってしまいましたので、実際の見学についてはまた明日。
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